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骨粗しょう症の予防と改善

骨粗しょう症の予防には、カルシウム摂取と運動を!

骨粗しょう症は進行すると骨折しやすくなります。
予防するには、若いうちから骨量を溜めておく事、カルシウムを多めに摂取する事、
軽い運動をする事、ビタミンDの摂取、日光にあたるなどの方法があります。
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骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の原因

[骨粗しょう症(osteoporosis)とは?]
骨粗しょう症とは、骨が形成される速度よりも吸収される速度が速いことにより、骨に小さな穴があいてしまい、スカスカになった状態を言います。
骨全体が弱くなり、骨が変形して背中が曲がったり、痛みが出たり、骨折しやすくなるという症状が現れます。
現在の日本では、中高年以降の多くの人が骨粗しょう症の症状を持っており、女性では約800万人、男性では約200万人で、合計1000万人と言われています。また、今後の高齢化社会に伴い、ますます増加して行く事が予想されています。


[骨粗しょう症の分類]

原発性骨粗鬆症
明らかな原因疾患が見つからないもので、骨粗しょう症の90%以上がこの原発性骨粗鬆症と言われます。男女ともに発症しますが、 特に閉経後の女性に多く、重症化しやすいので注意が必要です。

続発性骨粗鬆症
何らかの疾患が原因でおこる骨粗しょう症です。
バセドウ病や、クッシング症候群、糖尿病、慢性関節リウマチ、ステロイド剤 の服用などが原因としてあげられます。


[骨粗しょう症の症状]

初期の症状
初期には自覚症状がまったくありません。自分から、検診や検査を受けて骨の状態を知る事が大切です。

進行期の症状
腰や背中に痛みが生じるようになります。
骨粗しょう症による痛みは、安静時の痛みの他に、前かがみになった時、起き上がろうとした時、寝返りをうった時、歩行開始時など、何らかの動作を始める時に痛むのが特徴です。

重症化すると
骨粗しょう症が重症化すると、骨折しやすくなります。
転んで手をついた時に起こる橈骨(トウコツ)の骨折、転倒などによる大腿骨の骨折、脊柱(背骨)の骨折などです。
特に椎骨(脊柱を構成している一つ一つの骨)が変形したり、上下からの圧迫により、全体が押しつぶされた状態を「圧迫骨折」と言います。この椎骨の圧迫骨折が起こると、神経の枝が圧迫され、腰や背中、または胸やお尻に突然、激しい痛みが生じます。
さらに、脊柱はさまざまな形に変形します。そのため、身長が短縮したり、前傾姿勢(腰が曲がる)、姿勢や歩行の仕方が不自然になったりします。
また、食べた物が喉につかえるようになったり、急に起き上がれなくなったり、寝たきりに状態になってしまう事もあります。


[骨粗しょう症の原因]
骨粗しょう症は体の中の骨量が減少するために起こりますが、骨量減少の原因としては、次のようなものがあげられます。

ホルモンの変化
人間は加齢とともに体の中のホルモンが変化します。女性の場合、女性ホルモンのエストロゲンは骨形成を進め、骨吸収を抑える働きがありますが、閉経により、エストロゲンの分泌が減少しますので、骨量が減少して行きます。
また、血液中のカルシウムが不足すると分泌され、骨吸収を促進するホルモンとして副甲状腺ホルモンがありますが、加齢に伴い血液中のカルシウム濃度が低くなるとこの副甲状腺ホルモンが分泌され、ますます骨吸収がすすみます。
骨吸収を抑えるものにカルシトニンがありますが、高齢になるにつれ、カルシトニンの分泌は低下します。

カルシウムの不足
骨は食事により摂取されたカルシウムから作られます。また、骨は古くなった骨の成分を壊し、常に新陳代謝を行っており、骨形成と骨吸収が同時に行われています。
そのため、カルシウムは少なくとも1日600mgが必要です。さらに成長期の若い人や閉経後の女性は1,000〜 1,500mgのカルシウムが必要です。
カルシウムが不足すると骨形成と骨吸収のバランスが崩れ、骨粗しょう症になる可能性が高くなります。

ビタミンDの不足
体内に取り込まれたカルシウムが腸で吸収される時には、ビタミンDの作用が必要です。
また、腎臓から尿としてカルシウムが体外に失われるのを 防止する働きがあります。
そのため、ビタミンDが不足すると骨粗しょう症を起こしやすくなります。

日光浴不足
カルシウムの吸収に必要なビタミンDは、日光の紫外線にあたって、活性ビタミンDとなりはじめてカルシウムを吸収することができるようになります。
そのため、日光浴が不足すると骨粗しょう症を招きやすくなります。

運動不足
運動不足になると全身の血行や新陳代謝も悪くなり、骨の形成にも影響を与えますので、骨量が減少します。
また、筋肉や骨も弱くなってきますので、骨折もしやすくなります。

喫煙
タバコは胃腸の働きを悪くしますので、カルシウムの吸収も悪くなります。
その結果、骨形成に十分なカルシウムが不足し、骨粗しょう症の原因のひとつになります。

アルコール、カフェインの過度な摂取
ビールやお酒など、過度のアルコールはカルシウムの吸収を減らして、排泄を増やしてしまいます。
また、コーヒーなどのカフェインも取り過ぎると尿へのカルシウムの排泄を増やしますので、骨粗しょう症の原因のひとつになります。

塩分、糖分の摂り過ぎ
塩分や糖分を摂り過ぎると、カルシウムの尿への排泄が増加しますので、体の中のカルシウムが不足しがちになり、骨粗しょう症を引き起こしやすくなります。

過度なストレス
過度なストレスがかかると、腸でのカルシウム吸収が妨げられますので、骨粗しょう症の原因のひとつになります。

遺伝
骨粗しょう症は黒人に比べ、日本人や白人に多いことが知られています。
また、同じ家系内で発症しやすいことも知 られていますので、先祖や両親に骨粗しょう症にかかった人がいると、遺伝により骨粗しょう症になる可能性があります。

骨粗しょう症の予防と改善法

骨粗しょう症の予防はできうる限り、症状が現れる前から行いましょう。
そのためには、普段から自分の体を支えている「骨の健康」に注意を向ける事が大切です。

骨粗しょう症の予防と改善のヒント

[骨粗しょう症の予防法]
骨粗しょう症の予防法としては次のようなものがあります。

骨量を多くしておく
女性は閉経期の50歳前後から、男性の場合は70歳前後から、性ホルモンの影響で骨量が減少してきます。
それまでにできる限り、骨量を増やしておきましょう。
蓄えた骨量が多ければ、高齢期になって多少の骨量が減少しても骨粗しょう症になる危険性を防ぐ事ができます。

カルシウムの摂取を増やす
成人の場合、一日に必要なカルシウム所要量は600mgとされていますが、閉経期の人や骨粗しょう症の可能性がある人は1,000〜1,500mgが必要です。
乳製品の他、小魚類や大豆製品、ごまや海藻類、青菜類などを積極的に摂るようにしましょう。
また、あくまでも食事からのカルシウム摂取をメインにし、サプリメントや健康食品からのカルシウム摂取は補助的なものとして利用しましょう。

ビタミンDの摂取
腸でのカルシウム吸収を良くするためにビタミンDを積極的に摂りましょう。
ビタミンDは、カツオ、マグロ、アジ、レバー、たまご、椎茸などに多く含まれています。

日光に当たる
食物に含まれるビタミンDが、実際に役立つ活性ビタミンDになるには、日光の紫外線の作用が必要です。
顔や手足などに1時間くらい、日光に当たるだけで、一日に必要な活性ビタミンDが作られます。

定期的な運動
軽く汗ばむ程度の運動を定期的に行いましょう。
高齢者の場合は、心臓や肺、手足の関節に負担がかからないようなウォーキングやジョギング、軽い体操などが良いでしょう。
また、運動を行う場合、他の病気を治療中の方は必ず主治医と相談の上、行うようにしてください。

カルシウムの排泄を防ぐ
せっかく体に取り入れたカルシウムも塩分、糖分、カフェインなどを摂り過ぎると、尿から排泄されてしまいます。
これらを摂り過ぎないように注意しましょう。


[骨折を防ぐために]
骨折を防ぐためには、日常生活の中で次のような点に注意してください。
 *家の中の段差をなくす
 *通路につまずきそうなものを置いておかない
 *浴室には、手すりや滑り止めマットを敷く
 *雨の日や雪の日は外出を避ける
 *重いものを持ったり、運んだりしない
 

[骨粗しょう症の診断]
骨粗しょう症にかかっているかどうかを診断するには次のような方法が行われます。

脊柱のレントゲン検査(X線検査)
脊柱が老化すると、骨粗しょう症の他に変形性脊椎症や脊椎周囲靱帯骨化症になる可能性があります。
これらを区別し、確認するために脊柱のレントゲン検査(X線検査)が行われます。

血液検査、尿検査
骨粗しょう症と症状が似ているものに骨軟化症、原発性副甲 状腺症、前立腺がん骨転移、べーチェット病、悪性腫瘍骨転移などがあります。 これらを区別し、確認するために血液検査や尿検査が行われます。

骨量測定
骨量を測定するには、二重エネルギーX線骨密度測定(DXA)、単純X線撮影(MD法、DI法)、CT(コンピ ューター断層撮影法)、超音波法があります。



[骨粗しょう症の治療法と改善法]
骨粗しょう症の治療法と改善法には次のような方法があります。

運動療法
運動は骨量を増加させ、筋肉や骨も丈夫にしますので、骨折予防にもなります。
日常生活でできる範囲の軽い運動を定期的に行ったり、骨粗しょう症のための体操などを行います。また、理学療法士の指導による運動療法なども症状に合わせて行います。

食事療法
カルシウムを含む食品を多く食べるようにします。
また、腸でのカルシウム吸収を良くする食品を摂るのも忘れずに。

薬物療法
軽症の骨粗しょう症の場合は、運動療法と食事療法で様子を見ます。
しかし、これで改善されなかったり、骨量がかなり減少してい る場合は、薬物療法を併用します
骨粗しょう症の治療に使用される薬物には次のようなものがあります。
 *カルシウム製剤・・・食事で不足する分のカルシウムを補うために投与します。
 *活性型ビタミンD・・・カルシウムの吸収を助けます。高カルシウム血症の副作用が出る事があります。
 *カルシトニン ・・・骨代謝の調節ホルモンで、鎮痛作用もあります。
 *エストロゲン・・・女性ホルモンです。閉経の伴う症状が強い場合に使用します。
 *ビスフォスフォネート・・・骨の破壊を抑制する働きがあります。
※その他、ビタミンD、ビタミンK、ラロキシフェンなどが、投与される場合があります。

理学療法
骨粗しょう症による痛みを軽減するには次のような理学療法が行われます。
 *温熱療法・・・入浴、温湿布、ホットパックなどを使用して痛みを軽減します。
 *マッサージ・・・血行と新陳代謝を良くし、痛みを軽減します。
 *コルセット・・・圧迫骨折による痛みを軽減し、脊柱の変形を予防します。

手術
通常の骨折は薬物療法や温熱療法、理学療法で治療しますが、大腿骨頸部骨折の場合は手術が必要になります。

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骨粗しょう症に関する参考書籍

骨粗しょう症の予防と改善に役立つ食べ物―骨を丈夫にする食生活とくらし
骨粗しょう症の予防と改善に効果的な食事とレシピ、生活習慣やくらしの注意点などを解説。

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NHK教育テレビ「きょうの健康」で放送された、「専門医がすすめる健康体操」シリーズを2回分ずつDVDブックとしてまとめたものです。

骨折り損にならないために―骨粗しょう症の予防と治療
骨粗しょう症の予防法から、最近の治療最前線までをやさしく解説。骨塩量測定が受けられる医療機関リスト付。

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ひとくちメモ

家を建てるにも骨組みが大切ですが、人体にとってもしっかりした骨は健康の基本です。
しかし、加齢に伴い誰しも骨粗しょう症になる危険性がある事を意識していてください。
そして、食事に気を配り、カルシウムを多めに摂ったり、軽い運動をしたりして予防する事ができれば
高齢になってから、骨折で寝たきり・・・などの状態を防ぐ事ができます。


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